見積を出したあと、少し時間が空いてから届く一通のメール。
「もう少し金額を調整できませんか?」
この一文を見た瞬間、
胸のあたりがモヤっとする感覚を覚えたことがある人は多いはずやな。
- 断ったら仕事がなくなるかもしれない
- 下げるしかないのかもしれない
- でも、この金額だと正直きつい
この記事では、
値下げ交渉されたときに、やってはいけない対応を整理する。
「どう返せばうまくいくか」ではなく、
「これをやると必ず消耗する」という視点で書いてみる。
値下げ交渉で消耗する人は、対応の順番を間違えている
値下げ交渉は、想定外ではなく前提だ
まず前提として。
値下げ交渉は、珍しいことではない。
クライアント側からすると、
- まずは聞いてみる
- 通るならラッキー
- ダメならそのまま進める
という程度のケースも多い。
つまり、
交渉された=失敗ではないのである。
問題は、そのあとだ。
その場の反応で、仕事の立場が決まる
値下げ交渉が来た瞬間に、
どう反応するかで、
- 対等な関係になるか
- 下請け的な立場になるか
が、ほぼ決まる。
ここで焦って対応すると、
あとから立場を建てなおすのはかなり難しい。
やってはいけない対応① その場で金額を下げる
「分かりました」が一番安くなる
一番やってはいけないのが、
「分かりました。それでは◯円で対応します」
と、その場で金額を下げることだ。
これは、
「まだ下げられます」と自分で宣言しているのと同じである。
相手は悪くない。
交渉が成立しただけやな。
一度下げた金額は、元に戻らない
一度下げた金額は、
- その案件の基準
- 次回依頼時の参考
- 他社比較の材料
になる。
「今回だけ」という言葉は、ほぼ記憶に残らないのである。
やってはいけない対応② 理由を説明しすぎる
丁寧な説明ほど、交渉材料になる
値下げを断ろうとして、
- 作業が大変で
- 工数が多くて
- 人も動いていて
と、理由を細かく説明してしまう。
気持ちは分かるが、
これは逆効果だ。
理由は、
説明がそのまま交渉材料になるからである。
説明は最小限でいい
価格の話は、
技術論や努力論にしない方がいい。
- 感情を入れない
- 詳細を語らない
- 淡々と伝える
これだけで、交渉の空気はかなり変わるやな。
謙虚さと交渉は別物だ
謙虚であることと、
条件交渉は別物だ。
ここを混ぜると、
ずっと消耗する仕事の取り方になっていってしまう。
やってはいけない対応③ 他の条件について交渉しない
金額だけを下げるのは、一番雑な対応だ
値下げ交渉=金額を下げること、
になっていないだろうか。
本来、調整できるのは、
- 内容
- 範囲
- 納期
- 修正回数
など、条件全体である。
「内容を軽いものにしてくれるなら、その金額でも受けれますよ。」など、条件変更を返すクセをつけよう。
本来、調整すべきは条件だ
金額だけを動かすと、
- 仕事量は変わらない
- 責任はそのまま
- 金だけ減る
という一番きつい形になる。
値下げ交渉で一番大事なのは、答えではない
一度持ち帰るという選択
その場で結論を出す必要はない。
- 一度確認します
- 少し検討させてください
この一言で、
感情から距離を取れるので、
冷静な頭で、じっくり考えなおせる。
対応は決めておくものだ
値下げ交渉は、
毎回アドリブで対応すると消耗する。
- 下げない場合
- 条件調整する場合
- 断る場合
あらかじめ型を決めておくと、
判断が一気に楽になるやな。
それでも調整する場合の考え方(最低限)
下げるなら、必ず何かを変える
金額を下げるなら、
- 内容を減らす
- 範囲を区切る
- 仕様書内容をかなり具体的につくりあげてもらう
- 回数を制限する
など、
必ず条件も一緒に動かすべきである。
断ることも、立派な対応だ
断る=失礼、ではない。
条件が合わない仕事を断ることは、
長期的には自分も、相手も、守ることなんやな。
まとめ:値下げ交渉は勝ち負けではない
- うまく返そうとしない
- その場で決めない
- 判断を仕組みに任せる
値下げ交渉は、
交渉力の問題ではなく
設計と準備の問題である。
※補足
この記事では
「やってはいけない対応」と「考え方」を中心に書いている。
ブログでは構造を、
noteでは判断基準をまとめています。
実務でそのまま使うための整理なので、
必要な人だけ、参考にしてください。
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—— 銭ナッツ


