フリーランス・クリエイターが最初の仕事を取る方法|実績ゼロからの戦い方

仕事と金の実務

「実績がないから仕事が取れない」 「仕事がないから実績が作れない」

独立を考えているクリエイターが、最初にぶつかる壁がこれや。

実績ゼロの状態で、どうやって最初の1件を取るのか。ここを突破できないと、フリーランスとしてのキャリアが始まらない。

この記事では、実績ゼロから最初の仕事を取る具体的な方法を整理する。

なぜ「最初の1件」が難しいのか

最初の1件が難しい理由は、シンプルだ。

発注者は「失敗したくない」からである。

発注者の立場で考えてみてほしい。同じ金額を払うなら、実績がある人と実績がない人、どちらに頼むか。当然、実績がある人を選ぶ。

実績は「この人に頼んでも大丈夫」という証拠になる。実績がないということは、その証拠がないということだ。

だから、実績ゼロの人は「実績以外の何か」で信頼を勝ち取る必要がある。

実績ゼロでも仕事を取る7つの方法

方法1:知人・友人に声をかける

最も確実で、また見落とされがちな方法だ。

周囲に「こういう仕事を始めた」と伝えるだけでいい。友人、元同僚、親戚、知り合いの経営者。意外と「ちょうど頼みたいことがあった」という人がいる。
まだまだfacebookも健在だ。

知人経由の仕事は、実績がなくても「あなたを知っている」という信頼がある。実績の代わりに、人間関係が担保になる。

具体的なアクション

  • SNSで「独立しました。こういう仕事ができます」と投稿する。
    X,Instagram,Threads,Facebook,LinkedIn,TikTok,Wantedly 思いつくものはすべて
  • LINEやメールで個別に連絡する
  • 「誰か困っている人がいたら紹介してほしい」と頼む

「営業っぽくて嫌だ」と思うかもしれない。だが、知人に声をかけることは営業ではない。「こういうことができるようになった」という報告だ。

方法2:自主制作で実績を作る

実績がないなら、作ればいい。

クライアントがいなくても、自主制作はできる。架空のクライアントを想定して、本気で制作する。

  • 架空の飲食店のロゴとメニューデザイン
  • 存在しない企業のWebサイトデザイン
  • 自分で考えた商品のパッケージデザイン
  • 好きなブランドのリデザイン案

自主制作のポイントは「本気でやる」ことだ。手を抜いた自主制作は、実績としての価値がない。

「これは自主制作です」と正直に伝えても、クオリティが高ければ問題ない。発注者が見たいのは「この人に頼んだらどんなものが出てくるか」だ。自主制作でも、それは十分に伝わる。

方法3:無料または格安で受ける

最初の数件は、無料または格安で受けるという選択肢がある。

「タダ働きは良くない」という意見もある。それは正しい。だが、実績ゼロの状態で「正規価格で受けます」と言っても、誰も頼まない。

最初の1〜3件は「実績を買う」という意識で受ける。お金ではなく、実績と経験を対価として受け取る。

注意点

  • 無料でも手を抜かない
  • 「今回は実績作りのため特別価格です」と伝える
  • 掲載許可を必ずもらう
  • 3件を超えたら正規価格に戻す

いつまでも無料で受け続けるのは問題だ。だが、最初の突破口としては有効な手段である。

方法4:クラウドソーシングで実績を積む

ランサーズ、クラウドワークス、ココナラなどのクラウドソーシングサービスを使う方法だ。

クラウドソーシングは単価が低いと言われる。それは事実だ。だが、実績ゼロの人にとっては、実績を積む場所として使える。

クラウドソーシングのメリット

  • 実績がなくても応募できる
  • 小さな案件から始められる
  • 評価が蓄積される
  • 発注者とのやり取りを経験できる

クラウドソーシングのデメリット

  • 単価が低い
  • 競争が激しい
  • 手数料がかかる

最初の5〜10件をクラウドソーシングで取り、評価と実績を貯める。その実績をポートフォリオに載せて、直接営業に切り替える。この流れが現実的だ。

方法5:コンペに参加する

クラウドソーシングにはコンペ形式の案件がある。採用されなければ報酬はゼロだが、参加するだけで得られるものがある。

コンペ参加のメリット

  • 実際のクライアントの要望に応える経験ができる
  • 不採用でも自主制作として使える
  • 採用されれば実績になる

コンペで勝てなくても、その制作物はポートフォリオに載せられる。「〇〇コンペ応募作品」として掲載すれば、自主制作よりも説得力が出る。

方法6:SNSで作品を発信し続ける

SNSで作品を発信し続けると、問い合わせが来るようになる。

これは時間がかかる方法だが、最も持続性がある。一度仕組みができれば、営業しなくても仕事が来る状態になる。

発信のポイント

  • 週に3回以上は投稿する
  • 制作過程も見せる(ビフォーアフター、ラフ案など)
  • 自分の考えや価値観も発信する
  • ハッシュタグを適切に使う

フォロワー数は関係ない。1,000人いなくても、100人でも、その中に発注者がいれば仕事になる。

注意点

  • 成果が出るまで3〜6ヶ月かかる
  • 継続できないと意味がない
  • 発信だけで終わらず、DMへの導線を作る

方法7:直接営業をかける

気になる企業や店舗に、直接連絡する方法だ。

難易度は高いが、競合がいないというメリットがある。クラウドソーシングやSNS経由だと、他のクリエイターと比較される。直接営業なら、比較されずに話を聞いてもらえる可能性がある。

直接営業のやり方

  • 地元の飲食店や美容室に提案する
  • 「ホームページがない」「デザインが古い」企業を探す
  • 具体的な改善案を持っていく
  • メールより対面のほうが成功率が高い

直接営業の例文

〇〇様

突然のご連絡失礼いたします。
フリーランスでデザインをしております〇〇と申します。

御社のWebサイトを拝見し、〇〇の部分をこのように改善すると、
より〇〇になるのではないかと思い、ご連絡いたしました。

参考までに、簡単な改善案を作成いたしました。
ご興味がございましたら、お話しさせていただければ幸いです。

【ポートフォリオURL】
【連絡先】

提案資料を作るのは手間だが、その手間をかけたという事実が信頼につながる。

実績ゼロでやってはいけないこと

NG1:実績を偽る

架空の実績を作ったり、他人の作品を自分のものとして見せたりするのは絶対にダメだ。バレたら終わりだし、バレなくても自分の中に嘘が残る。

自主制作は「自主制作です」と言えばいい。実績がないことは恥ではない。

NG2:「何でもやります」と言う

実績がないから、何でも受けます。これは逆効果だ。

「何でもやります」は「何も得意なものがありません」と同じ意味になる。発注者は「この人は〇〇が得意」という専門性に頼みたい。

実績がなくても、「自分は〇〇が得意です」「〇〇をやりたいです」と言い切る。そのほうが仕事は来る。

NG3:安すぎる価格で受け続ける

最初の数件を無料や格安で受けるのは戦略だ。だが、それを続けてはいけない。

「安い人」というポジションが固定されると、そこから抜け出せなくなる。安い仕事ばかり来て、消耗する。

3件実績ができたら、価格を上げる。5件できたら、また上げる。最初から「いつまで、いくらで」を決めておくことが大事だ。

NG4:待っているだけ

「SNSを始めました」「ポートフォリオを作りました」で終わる人がいる。それでは仕事は来ない。

作っただけでは誰も見ない。見てもらう努力が必要だ。発信する、声をかける、提案する。待っているだけでは何も始まらない。

最初の1件を取るための優先順位

実績ゼロの人が、最初の1件を取るための優先順位を整理する。

第1優先:知人に声をかける 最も成功率が高い。まずここから始める。

第2優先:自主制作でポートフォリオを作る 声をかけるにも、見せるものが必要。並行して進める。

第3優先:クラウドソーシングで小さな案件を取る 知人経由で取れなければ、ここで実績を積む。

第4優先:SNSで発信を始める 中長期の資産になる。早めに始めて、継続する。

第5優先:直接営業 上記で結果が出なければ、ここに踏み込む。

最初の1件を取った後にやること

最初の1件が取れたら、必ずやることがある。

1. 掲載許可をもらう 「ポートフォリオに掲載してもいいですか?」と聞く。重要な案件であれば掲載許可は厳しいが、駆け出しの仕事の多くは許可頂けるはず。

2. クライアントの声をもらう 「感想を一言いただけますか?」と頼む。これがあるとポートフォリオの説得力が増す。

3. 紹介を頼む 「もし周りで困っている方がいたら、ご紹介いただけると嬉しいです」と伝える。紹介は最も効率の良い営業だ。

4. 振り返りをする どうやって取れたのか、何が良かったのか、記録しておく。再現性を高めるために必要だ。

まとめ

実績ゼロから最初の仕事を取る方法を整理した。

7つの方法

  1. 知人・友人に声をかける
  2. 自主制作で実績を作る
  3. 無料または格安で受ける
  4. クラウドソーシングで実績を積む
  5. コンペに参加する
  6. SNSで作品を発信し続ける
  7. 直接営業をかける

やってはいけないこと

  • 実績を偽る
  • 「何でもやります」と言う
  • 安すぎる価格で受け続ける
  • 待っているだけ

最初の1件は、誰にとっても難しい。だが、1件取れれば2件目は楽になる。2件取れれば3件目はもっと楽になる。

実績は「待つ」ものではなく「作る」ものだ。

まずは今日、誰かに「こういう仕事を始めた」と伝えることから始めてみてほしい。

ブログでは構造を、
noteでは判断基準をまとめています。
実務でそのまま使うための整理なので、必要な人だけ、参考にしてください。
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—— 銭ナッツ

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