「年商1000万を超えた」 「順調に稼げるようになった」 「でも、新しい問題が出てきた」
年商1000万円。
独立したクリエイターにとって、一つの目標である。
だが、この壁を超えると、
新しい問題が出てくる
この記事では、
- 年商1000万を超えると何が起きるのか
- どんな問題に直面するのか
- どう対処すればいいのか
を、実務の視点で整理する。
年商1000万を超えた人、もしくはこれから超えようとしている人は、読んでほしい。
年商1000万を超えると起きること
年商1000万円。
月平均で約83万円。
ここを超えると、いくつかの変化が起きる。
変化1:消費税の納税義務が発生する(2年後)
年商1000万円を超えると、
2年後から消費税の納税義務が発生する
タイムライン:
- 1年目:売上1200万円 → 消費税の納税義務なし
- 2年目:売上1500万円 → 消費税の納税義務なし
- 3年目:売上1800万円 → 消費税の納税義務あり(1年目の売上が基準)
消費税の税率は10%。
売上1800万円の場合、
約164万円の消費税を払う
ことになる。
この消費税が、利益を大きく圧迫するのである。
変化2:時間の限界が見えてくる
年商1000万円を超えるということは、
月80万円前後を稼いでいる
ということだ。
単価5万円なら、月16件。 単価10万円なら、月8件。
この件数をこなすには、
- 月140〜160時間の稼働
- ほぼフルで働いている
- 余白がない
という状態になる。
時間の限界が見えてくる
のである。
変化3:「もっと稼ぎたい」と思う
年商1000万円を超えると、
「もっと稼ぎたい」
と思うようになる。
だが、
- 時間の限界が来ている
- これ以上働けない
- どうすればいいのか
という壁にぶつかる。
変化4:単価を上げるだけでは限界がある
「単価を上げればいい」
と思うかもしれない。
だが、単価を上げるのにも限界がある。
- 単価10万円 → 15万円:できる
- 単価15万円 → 20万円:難しい
- 単価20万円 → 30万円:かなり難しい
単価を上げ続けることには、限界があるのである。
年商1000万を超えたクリエイターが直面する問題
年商1000万を超えると、具体的にどんな問題に直面するのか。
問題1:消費税の壁
年商1000万円を超えると、
2年後から消費税を払う
ことになる。
どれくらい払うのか
計算例:
売上:1800万円
仕入:200万円(外注費など)
消費税の計算:
(1800万円 × 10%) - (200万円 × 10%) = 160万円
約160万円の消費税
を払うことになる。
何が問題なのか
消費税160万円は、大きい。
手取りが大幅に減る:
- 消費税がない場合:手取り1800万円
- 消費税がある場合:手取り1640万円
差額:160万円
この160万円が、利益を圧迫する。
対策
対策1:簡易課税制度を使う
簡易課税制度を使えば、
実際の仕入より有利な計算ができる
ことがある。
対策2:法人化する
法人化すれば、
また2年間消費税が免除される
(資本金1000万円未満の場合)
対策3:売上を調整する
年商1000万円ギリギリで調整する。
だが、これは成長を止めることになるので、おすすめしない。
問題2:時間の限界
年商1000万円を超えると、
時間の限界が見えてくる
どういう状態か
月の稼働時間:
- 制作時間:140時間
- 営業・打ち合わせ:20時間
- 事務作業:20時間
- 合計:180時間
これ以上働くには、
- 土日も働く
- 深夜も働く
- 休みを削る
しかない。
だが、これは持続不可能だ。
何が問題なのか
時間の限界が来ると、
- これ以上売上を伸ばせない
- 疲弊する
- 新しいことを学ぶ時間がない
- 営業する時間がない
という状態になる。
対策
対策1:単価をさらに上げる
時間を増やさずに、単価を上げる。
だが、これにも限界がある。
対策2:仕組み化する
- テンプレート化
- マニュアル化
- ツールの導入
で、作業時間を削減する。
対策3:人を雇う
スタッフを雇って、作業を任せる。
これが、最も効果的な解決策である。
問題3:仕組み化の必要性
年商1000万円を超えると、
仕組み化が必要になる
なぜ仕組み化が必要か
一人でやっている限り、
- すべてを自分でやる必要がある
- 属人化している
- 自分が休むと、収入がゼロ
という状態になる。
仕組み化すれば、
- 作業を効率化できる
- 人に任せられる
- 自分が休んでも回る
という状態になる。
何を仕組み化するか
仕組み化すべきもの:
- 見積・契約のフロー
- 制作のフロー
- 納品のフロー
- 請求のフロー
- クライアント対応のフロー
これらを、
- テンプレート化
- マニュアル化
- 自動化
する。
対策
対策1:テンプレートを作る
- 見積テンプレート
- 契約書テンプレート
- メールテンプレート
を作って、毎回同じ作業をしなくて済むようにする。
対策2:マニュアルを作る
- 制作のマニュアル
- 納品のマニュアル
- クライアント対応のマニュアル
を作って、誰でもできるようにする。
対策3:ツールを導入する
- 請求書自動作成
- スケジュール管理
- タスク管理
のツールを導入して、自動化する。
問題4:法人化すべきかの判断
年商1000万円を超えると、
法人化を検討する
タイミングになる。
法人化のメリット
メリット1:税金が安くなる(場合がある)
個人事業主:
- 所得税:累進課税(最大45%)
法人:
- 法人税:約30%(一定)
利益が大きくなると、法人の方が税率が低い。
メリット2:消費税が2年間免除される
法人化すれば、
また2年間消費税が免除される
(資本金1000万円未満の場合)
メリット3:信用が上がる
法人化すれば、
- 信用が上がる
- 大きな案件が取りやすい
- 取引先が増える
法人化のデメリット
デメリット1:維持費がかかる
法人を維持するには、
- 税理士費用:年30〜50万円
- 法人住民税:年7万円(赤字でも)
- 社会保険:年50〜100万円
年間100〜150万円のコストがかかる。
デメリット2:事務作業が増える
法人化すると、
- 決算が複雑
- 書類が増える
- 社会保険の手続きが必要
事務作業が大幅に増える。
デメリット3:解散が面倒
法人を解散するには、
- 手続きが複雑
- 費用がかかる(10万円〜)
個人事業主のように「やめます」では終わらない。
法人化すべきか
法人化すべき人:
- 年商1500万円以上
- 利益が500万円以上
- 事業を拡大したい
- スタッフを雇いたい
法人化しなくていい人:
- 年商1000万円未満
- 一人で続けたい
- 自由を優先したい
法人化は、
事業を拡大するためのツール
であって、必須ではない。
問題5:拡大するか、現状維持するか
年商1000万円を超えると、
拡大するか、現状維持するか
の選択を迫られる。
拡大する場合
やること:
- 人を雇う
- 法人化する
- 仕組みを作る
- 営業を強化する
メリット:
- 売上が伸びる
- 事業が大きくなる
- できることが増える
デメリット:
- リスクが増える
- 責任が増える
- 自由が減る
現状維持する場合
やること:
- 一人で続ける
- 単価を上げる
- 効率化する
- 余白を作る
メリット:
- 自由がある
- リスクが少ない
- シンプル
デメリット:
- 売上の上限がある
- 時間の限界がある
- 成長が止まる
どちらを選ぶか
自分が何を大切にするか
で決める。
- 成長・拡大を優先 → 拡大する
- 自由・シンプルを優先 → 現状維持
どちらが正しいということはない。
自分の価値観で決めればいい。
年商1000万を超えた後の選択肢
年商1000万円を超えた後、どんな選択肢があるのか。
選択肢1:一人で年商1500〜2000万を目指す
戦略:
- 単価をさらに上げる
- 効率化を極める
- 高単価案件だけを受ける
メリット:
- 一人で完結
- 自由がある
- シンプル
デメリット:
- 限界がある(年商2000万円くらい)
- 時間の余裕がない
向いている人:
- 自由を優先したい
- 一人で続けたい
- 拡大したくない
選択肢2:スタッフを雇って年商3000〜5000万を目指す
戦略:
- スタッフを1〜2名雇う
- 作業を任せる
- 自分は営業・ディレクションに集中
メリット:
- 売上が伸びる
- 大きな案件が取れる
- 自分の時間が作れる
デメリット:
- 人件費がかかる(月20〜30万円/人)
- 育成に時間がかかる
- マネジメントが必要
向いている人:
- 事業を拡大したい
- 人と働くのが好き
- マネジメントができる
選択肢3:法人化して事業として育てる
戦略:
- 法人化する
- スタッフを複数雇う
- 仕組みを作る
- 継続的に成長させる
メリット:
- 大きく成長できる
- 事業として確立できる
- 社会的信用が上がる
デメリット:
- リスクが大きい
- 責任が重い
- 自由が減る
向いている人:
- 会社を作りたい
- 大きく成長したい
- 経営者になりたい
選択肢4:複数の収入源を作る
戦略:
- クライアントワークを減らす
- 自社商品を作る(テンプレート、教材など)
- ストック収入を増やす
メリット:
- 収入が安定する
- 時間の自由が増える
- リスク分散できる
デメリット:
- 自社商品を作るのに時間がかかる
- 最初は収入が減る
向いている人:
- 自由な時間がほしい
- クライアントワークを減らしたい
- 自分の商品を作りたい
年商1000万を超えても詰まらないために
年商1000万円を超えた後、詰まらないために必要なことを書く。
必要なこと1:消費税を見込んで貯める
消費税は、
2年後に払う
ことになる。
だから、今から貯めておく必要がある。
貯め方:
- 売上の10%を別口座に入れる
- 2年後の消費税に備える
この準備をしていないと、
2年後に払えなくて詰む
のである。
必要なこと2:時間の使い方を変える
年商1000万円を超えたら、
時間の使い方を変える
必要がある。
変えること:
- すべてを自分でやらない
- 単純作業は外注する
- 自分は付加価値の高い仕事に集中する
この変化ができないと、
時間の限界で詰む
のである。
必要なこと3:仕組みを作る
年商1000万円を超えたら、
仕組みを作る
時期である。
作るべき仕組み:
- 見積・契約のテンプレート
- 制作のマニュアル
- クライアント対応のフロー
仕組みを作ることで、
- 効率化できる
- 人に任せられる
- 成長できる
のである。
必要なこと4:次のステージを考える
年商1000万円を超えたら、
次のステージを考える
時期である。
考えるべきこと:
- 拡大するか、現状維持するか
- 人を雇うか、一人で続けるか
- 法人化するか、個人事業主のままか
この選択を先延ばしにすると、
中途半端な状態が続く
のである。
おわりに
年商1000万円を超えると、
新しい問題が出てくる
- 消費税の壁
- 時間の限界
- 仕組み化の必要性
- 法人化の判断
- 拡大するか、現状維持するか
これらの問題は、
成長の証
である。
年商1000万円を超えたということは、
- クリエイターとして成功している
- 仕事が安定している
- 次のステージに進める
ということだ。
だが、この問題を放置すると、
詰む
のである。
必要なのは、
今の段階で準備すること
- 消費税を見込んで貯める
- 時間の使い方を変える
- 仕組みを作る
- 次のステージを考える
この準備をしておけば、
- 消費税の壁を乗り越えられる
- 時間の限界を突破できる
- さらに成長できる
という状態になる。
年商1000万円は、ゴールではない。
通過点
である。
次のステージに進むための準備を、今から始めてほしい。
それが、年商1000万を超えても詰まらない方法なのである。
ブログでは構造を、
noteでは判断基準をまとめています。
実務でそのまま使うための整理なので、必要な人だけ、参考にしてください。
▶︎ noteはこちら
—— 銭ナッツ


